昼間はどこへ!? むかしは“益鳥”だったムクドリの行方を追うと畑で発見

都会の駅前をねぐらにするムクドリたちは、昼間どこにいるのでしょうか。早朝、上小田井駅前に行ってみるとムクドリはまだ大量に止まっていて、すでに大きな鳴き声も聞こえます。
午前5時半過ぎ、ムクドリたちは一斉に「北の方角」へ飛び立っていきます。ムクドリの行動範囲は、ねぐらを中心に数㎞から10㎞程度の範囲です。ムクドリが飛んで行った北方向へ5㎞行くと、畑にムクドリの姿が。
ムクドリは畑や川沿いの土手でエサを食べていました。昔は田畑の害虫を食べる“益鳥”として人に親しまれたムクドリも、開発で自然が減ると果樹園などで食害が目立つように。都市部にねぐらを作るようになってからは、完全に害鳥扱いとなりました。
夕方5時半になると、上小田井駅には再びムクドリの群れが現れました。朝飛び立ってからちょうど12時間。ねぐらにしている上小田井駅前に帰ってきたのです。そしていつもの大合唱が始まりました。

(名城大学農学部・橋本啓史准教授)
「(名古屋は)大都市ですけど、まだ周辺に農地が広がっていてエサ場が街中になくても外に出かけて戻ってくる生活ができる。おそらく(駅前は)住みやすい所だと思う。ムクドリにとっては…」
全国的に被害がやまないムクドリ。人間と再び共存できる日は来るのでしょうか。
CBCテレビ「チャント!」10月11日放送より