来年から使われる高校の教科書の検定結果を文部科学省が公表しました。「公民」(政治・経済)の教科書で「日本が核軍縮に消極的」という内容が修正されたほか、多くの教科書で生成AIへの懸念点が新たに記載されました。
きょう、文部科学省が公表したのは、来年4月から使われる高校の低学年用の教科書です。高校の低学年用としては、2018年に学習指導要領が改訂されて以降、2020年の検定に次いで2回目の検定です。
「公民」(政治・経済)の教科書では、核軍縮をめぐる日本の姿勢について「生徒が誤解するおそれがある」として、検定で意見がつき、教科書会社が修正しました。
「日本はなぜ核軍縮に消極的なのか?」というタイトルは「日本は世界の核軍縮をどう進めていくべきか?」に修正。小見出しでは「消極的?」だけだったところに「積極的?」との文言が追加され、本文でも「日本はなぜ核軍縮に消極的な姿勢を示し」との文言が削除されました。
一方、「情報」や「家庭科」の教科書では、前回の検定ではほとんどなかった生成AIの注意点や課題について、多くの教科書で新たに記載がありました。
ある「家庭科」の教科書では、生成AIの利用にはメリットがある一方で、偽画像や偽情報の拡散や他人の権利の侵害、社会的混乱を引き起こす、負の側面もあると警告しています。
また別の「家庭科」の教科書には、高校生たちが犯罪に関わることのないよう闇バイトについて記載され、注意を促しています。
有名人としては、引き続き大谷翔平選手が「外国語」など複数の教科書で登場したほか、「国語」では歌手で俳優の星野源さんのエッセイが取り上げられています。
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