戦時中、水没事故のあった山口県宇部市の長生炭鉱跡地では、犠牲者の遺骨発掘に向けた取り組みが進められています。

23日、排気筒の中から骨のようなものが見つかりましたが、人の骨ではないことが確認されました。



かつて宇部市の海底にあった長生炭鉱は、太平洋戦争のさなか、坑道の天井が落ち水没しました。

多くの朝鮮半島出身者を含む183人が犠牲になり、遺骨は今も海底に残されたままです。



「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」は、遺骨を見つけて遺族に返還しようと、炭鉱の排気筒「ピーヤ」内部の障害物を取り除く作業を行っています。





ダイバーの戸田政巳さんが、水深20メートル付近で坑道方向に伸びる直径30センチほどの穴を見つけ、その中から引き揚げました。



その後、警察に引き渡され、警察で確認した結果、「人骨ではない」ことがわかったということです。



長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会 井上洋子 共同代表
「人骨ではないにしても、私たちはこの作業を続けて、犠牲者のお骨に巡り会うように一歩一歩進むだけなので」

来月には、日韓のダイバーが協力して潜水調査を行う予定です。