自宅の電話にかかってきた市役所の職員を名乗る男から “高額医療費を返金する” などと言われ、70代の女性が143万円あまりをだまし取られていたことが23日までにわかりました。

富山県警砺波警察署によりますと今月14日、砺波市内に住む70代の女性の自宅の固定電話に、市役所の職員を名乗る男から電話がありました。

男が「高額医療費を返金する。この後、金融機関から電話がある」と言ってきました。

その後、金融機関を名乗る男から電話があり、「金融機関のATMで返金用の券を発行する」などと言ってきたので、70代女性が金融機関のATMに出向き、携帯電話をつなぎながら男の指示に従い操作しました。

70代女性は、男の指示通りキャッシュカードを入れ、残高を伝えるなどの操作を済ませると、男からは「明日の9時まで残高を見ないでください」と言って電話が切られたということです。

70代女性は男の指示を不審に思い、帰宅後に家族に話し、利用明細書を確認すると143万277円を振り込んでいたことがわかり、詐欺の被害に気付いたということです。

警察は、公的機関を名乗り「高額医療費を返金する」「残高を教えてほしい」などと言ってATMを操作させるのは詐欺の手口であるとしています。

そのうえで、還付金がATMで返金されることはなく、携帯電話で通話しながら手続きさせることはないとして、不審な電話があった場合は家族や警察に相談するよう呼びかけています。