福岡県西方沖地震が発生した20年前、100人以上のけが人が押し寄せた病院では十分な医療態勢がとれず、救急搬送された女性が出血性ショックで亡くなりました。

唯一の犠牲者となった女性。治療にあたった医師が当時のひっ迫した状況を語りました。

「今の医療態勢だったら・・・」

済生会福岡総合病院 前谷和秀 医師
「やっぱり通常の病院態勢ではないので、すぐに手術とか血管内治療ができない状態でしたから、十分に集中してできるような治療が難しかった」

福岡県西方沖地震の際、福岡市天神にある済生会福岡総合病院でけが人の治療にあたった前谷和秀医師。

20年たった今も「ある思い」を胸に救急医療の最前線に立ち続けています。

済生会福岡総合病院 前谷和秀 医師
「今の医療態勢の状態であれば、この女性を救うことができた可能性はあると思います」