部活動として「TikTok」の動画を作る学校が増えています。中には、企業や自衛隊からPR動画の制作を依頼されるケースも。

廃校の危機を救った「TikTok部」

「3、2、1」の掛け声で、校舎前に並んだ女子生徒たちがおじぎをして、左右に分かれてフレームアウト。

スマホを片手に動画を撮影しているのは、福岡女子商業高校(福岡・那珂川市)のTikTok部(キカクブ)の生徒たち。
企画から撮影、編集、投稿とすべて自分たちで行い、<トイレは女子の休息地><テスト前の勉強あるある>など、日々の学校生活や魅力を発信しています。

2021年に活動を開始すると、学校には“ある変化”が!
TikTokで学校の認知度がアップし、年々減少していた入学者数の増加につながったといいます。

青森県立鰺ヶ沢高校(鯵ヶ沢町)でも、入学者の低迷で「廃校の危機にあったが、TikTok部の創設後は人数が増加している」(藤田明彦校長)とのこと。
実際に、TikTokを見て入学を決めたという1年生男子は、「日常感のある動画がたくさん投稿されていたので、高校の学校生活がイメージしやすかった」と話します。他にも…

1年女子:
「先輩といったら“怖い”と思っていたけど、流行りの『ひき肉です』という動画を見て、優しそうだなって思った」

そもそも、『ひき肉です』というのは、中学生YouTuberグループのメンバーが「ひき肉です!」と勢いよく両手を広げて挨拶する動画で、SNSで大バズりしたもの。

そのフレーズとポーズでTikTok部員たちが踊る動画を配信した2年生は、入学人数が増えたことに「どうにかして学校を続けたいという思いがあって、それが繋がって嬉しい」と笑顔です。