高知県の須崎町漁協の組合長がほかの漁協などに不当な行為を繰り返して業務に支障を与え、須崎市が是正勧告をした問題で、漁協の代表者らが、組織の改善策をまとめ、報告書を市に提出しました。
須崎市に組織改善策などを提出したのは須崎町漁業協同組合です。市によりますと30年以上組合長を務めていた70代の男性は、ほかの漁協の関係者に理不尽な言いがかりをつけて金銭を要求したり、市の職員を勤務時間外に呼び出して叱責したりして、業務に支障をきたす行為を繰り返していたということです。

2月、市内の4つの漁協が市に、組合長の解任などを求める要望書を提出。組合長は理事会で解任されています。市は3月5日、須崎町漁協に対し、「組織改善」を勧告。19日、須崎町漁協が、理事と監事を選挙で選んで体制を刷新することや、他の漁協と協力し、漁業権が適切に行使できる環境づくりを進めるなどの組織改善策を報告しました。

(須崎町漁協 高橋直人 参事)
「(勧告を受ける前から)前組合長が不誠実だと思うことは多々あったし、これから改善に向けていこうと思っていた。近隣の漁協はもとより行政の力も借りながら一から出直すつもりで頑張っていこうと思っています」

(須崎市 楠瀬耕作 市長)
「(前組合長は)行政とのかかわり方も色々課題があるということはずっとお聞きしていましたので、公的機関でもあるので共同漁業権であるとか漁業振興、地域振興にいろいろな形で連携していただきたい、そういう組織になっていただきたいなと考えております」

3月26日には漁協が臨時総会を開き、辞表を提出した3人の理事の補欠選挙を行います。市によりますと前組合長は理事については辞表を提出しておらず、「今後の動きを注視していく」としています。
