「こんなことで…」石破総理 強気のワケ

藤森祥平 キャスター:
この週末に行われた各社の世論調査、石破内閣の支持率が軒並み下落しています。
【各紙の世論調査】
・石破内閣の支持率
毎日新聞 23%(‐7ポイント)
朝日新聞 26%(‐14ポイント)
読売新聞 31%(-8ポイント)
・商品券配布「問題だ」
毎日新聞 78%
朝日新聞 75%
読売新聞 75%
日々の暮らしの負担感が重くのしかかっている今、怒りの声が聞こえてくるような数字でもあります。こうした中で石破総理はどう捉えているかというと『こんなことでやめるわけにはいかない』と強気なんですね。星さん、なぜですか?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
石破さんは周辺にそう話しているようなんですけれども、今回の出来事は、自民党と世間の感覚のずれを非常に端的に示すことだったと思います。
日本では総理大臣を辞めさせるのはそう簡単じゃないんです。石破さんは自ら辞める気はない、一方で、内閣で一番大事な仕事は予算を成立させることですけど、高齢者の医療費の負担見直しの中身を盛り込んだ予算は、遅くとも4月2日までには成立しますので、ほっといても暫定予算を組む必要はない。ですので、予算を人質に取って引きずり降ろすことはできないんですね。

小川彩花 キャスター:
野党は国会で徹底追及の構えではありますけれども、星さん、本音としてはどこにあるんでしょうか。
星浩 コメンテーター:
野党からすると、予算の後に年金とか、政治資金の問題とか、選択的夫婦別姓の問題とかに加えて、この商品券問題が出たので、低空飛行の石破さんが続いてそのまま参議院選挙に突入してくれるのが一番いいということなんですね。
ところがもう一つ、石破さんを引きずり下ろす手がありまして、それは「内閣不信任案」です。衆議院では野党が多数ですので、野党が一致して、また仮にも自民党の中で造反が出たりして可決されたら、憲法上、石破さんは内閣総辞職か解散総選挙を選ぶことになるんですね。
その場合ちょうど時期が参議院選挙と重なるので、6月か7月に衆参ダブル選挙で日本の政治上、もう完全な刷新、出直しにしましょうという可能性もちらほらと出てきたというのはこの商品券問題の展開だと見ていいと思いますね。

藤森祥平 キャスター:
改めて今回のやり取りでまたグレーな部分というか、政治と金の問題の根深さをこれほどまでに見せられて、大事な話し合いをそっちのけで、また政局かっていうところなんですよね。
小川彩花 キャスター:
もうこれ以上、政治を停滞させている余裕もないようにも感じますけれども
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<プロフィール>
星 浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年














