食欲の秋にぴったりのおいしいSDGsです。おなかが満たされるうえに、社会に貢献できるという一石二鳥のグルメ。中川環アナウンサーのレポートです。
富山県射水市にある「カフェしえる」。知的障害がある人の支援施設を運営する射水市のNPO法人プラスワンが就労を手助けしようと9年前にオープンしました。
カフェしえる指導員 竹越保子さん:
「カフェしえるを通して利用者さんに工賃をたくさんお渡ししようと思ってやっております」
一般の会社で働くことが難しい人たちが「働くこと」を通して、キャリアアップと経済的な自立ができるよう支援しています。
「よし、ゆっくりで良いよ!」
「よし!できた!」
今はおよそ20人の利用者が調理や盛り付け、配膳など幅広い業務をこなしています。
施設利用者:
「(仕事頑張っていますか?)がんばっている。(料理を作るの好きですか?)すき!」
施設利用者:
「楽しいです。(どんなところが楽しいですか?)みんなの笑顔が見たいなという気分です」
「お待たせしました。しえるランチです」
中川環アナウンサー:
「ありがとうございます」
「ごゆっくりどうぞ」
こちらは「しえるランチ」。毎朝8時から仕込むお店の看板メニューです。
中川環アナウンサー:
「鶏肉のトマト煮込みだそうです。朝から皆さんで作ったそうです。いただきます!」
「トマトの酸味が良いアクセントになっています。お肉もすごく柔らかくて、おいしい。それぞれのおかずは、利用者の方とスタッフの方が一緒に考えて作ったメニューなんだそうです」
人気ナンバー1は手作りの「チーズケーキ」。ミネラルが豊富な石垣島産のきび砂糖を使用。生地に練りこんであるクルミの食感がいいアクセントになっています。
これまで10人以上の施設利用者を社会に送り出してきたカフェしえる。指導員の竹越さんは、障害がある人たちが社会に出ても能力を十分に発揮できるようサポートしていきたいと話します。
カフェしえる指導員 竹越保子さん:
「仕事をするっていう意欲とかもちろん大事なんですけど、やっぱり地域で暮らしていかなきゃいけないので。なるべく自分の力で帰ったりとか、できるような応援をしていきたいです」
続いては富山市東田地方町にある「空満(からふる)」カフェにも関わらず店内には。。
中川環アナウンサー:
「お子さんが遊ぶコーナー。その他に物々交換スペースもあります」
コミュニティカフェ空満オーナー 坪坂明子さん:
「家に余ってるお洋服とかが誰かに循環していけばいいなと思って、最初本当に小さいスペースだったんですけど。徐々に大きくなって今はあふれてます」
物々交換は服でも絵本でもおもちゃでも何でもOK。何か1つ持ってきたら、好きなものを1つ持って帰ることができるシステムです。
実際に利用している人はー。
女性:
「おもちゃを持ってきて、遊べるおもちゃがあったらもらって帰っています」
子ども:
「(何を持って帰った?)スポンジボブのぬいぐるみ!」
女性:
「寝るときに抱いています。」
女性:
「転勤族で近所に知り合いとかいないので、すごくありがたいです。こうやって地域の情報とかをおしゃべりしている中で教えてもらえて」
毎月第2土曜日には、お店で子ども食堂と家庭で余っている食材を持ち寄るフードドライブも開催。SDGsの取り組みに力を入れているカフェですが、その狙いは他にもあります。
コミュニティカフェ空満オーナー 坪坂明子さん:
「一人で子育てを抱え込まずに、こうやって皆で夕飯を囲んだり、お昼したりとかで、皆で育児できたらいいなと。皆で子育てできたら良いなと思っています」
4人の子どもを持つ、オーナーの坪坂明子さん。自身が子育てをしている時に感じた不安や不満を今の世代のママたちには感じてほしくないと『子育て世代のたまり場』をテーマに2年前、お店を作りました。
コミュニティカフェ空満オーナー 坪坂明子さん:
「ご飯いる人~!え!みんな?!すごいな!5!足りるかな?!お吸い物いる人?5と2ね!」
「空っぽが満たされるお店」空満という店名にはそんな願いが込められています。お店のメニューも、お客さんに寄り添ったものばかり。「ソーキそば」「焼きしょうろんぽう」に「うなぎ丼」。メニューに統一感はありません。「大手羽カレー」もお客さんの意見を反映させてできました。
中川環アナウンサー:
「いただきます。うん!おいしい!結構スパイスが効いています。後からピリッとするような。でも辛さは控えめでお子様にも食べやすい辛さだと思います」
「かなり大きな手羽です。私のこぶしより大きいです。いただきます!香ばしくて、おいしい!また、カレーとよく合いますね。焼き具合もちょうどいい。外はカリッと中はふわっとしています」
食後のデザートもチーズが大好きなお客さんの意見から生まれました。バブルワッフルの上にチーズケーキとパルメザンチーズがたっぷりとのっています。
コミュニティカフェ空満オーナー 坪坂明子さん:
「お客さんとお店の人ではなくて、友達」
女性:
「お昼とか来たときには、ここにあるメニューを食べたり、夜に来たときには、あれ食べたいなとか。皆で作ろうとかもできるし。居場所になっています」
日常から、ちょっと離れた笑いがあふれる空間がお腹と心を満たしてくれます。
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