山口県のアメリカ軍岩国基地の戦闘攻撃機が、地元自治体への事前通告なしにF35Bに機種変更されたことは基地機能の強化にあたるとして、市民団体が12日、岩国市に抗議の申し入れしました。
アメリカ海兵隊第1海兵航空団は今月8日、これまで岩国基地に展開していたFA18戦闘攻撃機に代わってF35B戦闘機の部隊を配備したと発表し、岩国基地に到着するF35Bの動画を公開しました。

F35Bは、ステルス性や垂直離着陸の機能を持つ最新鋭の戦闘機で、戦略上重要な役割を担うとされています。

海兵隊では今回の配備によって「軍全体の戦闘能力を向上させ、同盟国などへの貢献度が増す」などとしています。
機種変更については去年8月、国が岩国市を訪れ「今後数年かけてF35Bと交代する」と説明していました。

これに対し瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワークでは「去年の説明は予告に過ぎず重大な機種変更にもかかわらず事前通告なしに行われた」として、国やアメリカ軍に抗議するよう市に求めました。

瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク 久米慶典共同代表
「実際のところ岩国基地に3つのF35Bの部隊が配備されるということで、非常に重要な拠点化が行われるわけですよね。それは岩国市民にとっては大変に不安を持たせる、そういうふうな結果をもたらすと思います」

市は、機種変更についてすでに通告があったと認識しているため抗議はしないとしていますが、機体の数や騒音、運用状況などを検証し、市民に公開していくとしています。