青森県内最高峰・「岩木山」の標高が4月1日から改定され、これまでより1m低い1624mとなります。国土地理院が全国の一部の山の標高を見直したためで、地元の人からは驚きの声が上がっています。
津軽平野にそびえ立つ県内最高峰の「岩木山」。
その標高を、国土地理院は4月1日から1625mから1624mに改定します。
岩木山は、古くから「津軽富士」と称され、地域の住民にはなじみが深い存在。
実りの秋に行われる「お山参詣」では、多くの人たちが参道を上り、日の出に手を合わせる“信仰の山”でもあります。
なかには、標高の「1625」を車のナンバーに選ぶ人もいるほどで、弘前市民は今回の発表に驚きを隠せません。
弘前市民
Q.岩木山の標高が何mか知っていますか?
「1625です。いつも岩木山を見て元気をもらっていたので、1m減ると悲しいです」
「子供の時から1625mだと教えられているから、その高さでいいと思います」
「たった1m、されど1mなので、数字が変わっちゃう。ちょっと悲しいですね。次の世代に、その高さで教えていくんだったらそれでいいと思います」
岩木山の山頂に設置された鐘のモニュメントにも刻まれている「標高1625m」。
国土地理院が初めて公表したのは1991年です。
今回、測量の方法をこれまでの東京湾の平均海面を標高0mとした水準測量から、衛星を使った測位に変えるのにあたり、全国の山の標高を見直したということです。
これまでとの誤差は公表されていませんが、標高を四捨五入して1m単位で発表したさい、1624mになったということです。
岩木山観光協会では、「1625」を記した「特製のシャツ」や「パンフレット」などを大量に持っていて、これから対応を検討する予定です。
岩木山観光協会 小山伸吉 事務局長
「印刷物は在庫もあり、もったいないので(変更は)消化した時に。好きな仲間同士で1625と記したTシャツを作ったり、そういうグッズで楽しんでいる方は多くいます」
県内では岩木山のほかにも、3つの山が4月1日から標高が変更されることになっています。
県内外の多くの観光客が訪れる八甲田・大岳は1m低い1584mに。ほかにも櫛ヶ峯と四ッ滝山もそれぞれ1mずつ低くなることになりました。