仙台市若林区の複合施設に出店を予定していた大手スーパーの「ヨークベニマル」が10日、出店を断念しました。周辺では今年に入り別のスーパーが相次いで閉店していて住民からは、今後の買い物に不安の声があがっています。

ヨークベニマルが出店が断念したのは仙台市若林区上飯田の複合施設「仙台ハーベストビレッジ」です。地元の農業活性化などを目的に2024年1月に完成。産直コーナーのあるスーパーや地場産品を使う飲食店など6店舗が入居予定でした。

「仙台ハーベストビレッジ」

千葉陽太記者:
「完成からおよそ1年が経過したこちらの複合施設、飲食店は営業していますが、こちらのヨークベニマルはカーテンが閉められていて、周囲は閑散としています」

ヨークベニマルは出店を断念した理由について、「テナントの取りまとめを担っていた不動産事業者が、2023年12月末に離脱を表明し、出店契約が締結できる見込みが立たなくなったため」などとしています。

上飯田地区周辺では、今年に入り生鮮食品を扱うフレッシュフードモリヤといったスーパーなど3店舗が相次いで閉店しています。住民からは今後の生活への不安や困惑の声が聞かれました。

地元住民:
「そうなんですか、わからなかった。できると思って楽しみにしていた」
「買うところがない。車で行かなくちゃいけなくて不便」
「『買い物難民』の人が多い」

施設の運営などを担う業者「TASCI」は、「複数の企業から代わりに出店を希望する声が寄せられている」として、「3月中にも新たに出店するスーパーを発表したい」としています。