カカオキャットを手掛けるのは、菓子の製造販売を行う、株式会社DADACA(ダダカ)。
ちょうどよい空き工場があったこと、涼しい気候がチョコレートの生産や保管に適していることから、夕張での工場オープンを決めたそうです。

さらに、工場オープンに先駆け、ことし8月には、本社機能まで夕張に移転しました。
夕張での事業を進める中で、人口減少・高齢化、夕張メロン農家の後継者問題、雇用枠が少ないといった、夕張が抱える課題に直面。
地域の課題解決にも貢献したいという思いで、本社移転を決断したということです。

DADACAの田嶋慎也社長は、人気のベーカリーチェーン「ハートブレッドアンティーク」や「ねこねこ食パン」など数々のヒット商品を手掛けた話題の起業家です。
田嶋社長は「一番の懸念は人口が少ないというところで雇用が集まるかなというのが唯一の懸念点だったけど、現地の方もだいたい9割くらい採用できた」とし、地元を中心に採用した40人ほどの従業員を、今後は100人規模まで増やしたいと話しています。
また、カカオキャットは海外進出もめざしており、「人口減少が食い止められて次の上昇に持っていけるくらいまで、デカい会社を作っていきたいと思う」と意気込んでいました。
運営会社の本社と工場の移転に、地元夕張からも期待を寄せられています。

夕張の厚谷司市長は「若い方やお子さんにも夢を与える事業だと受け止めている、単に雇用がうまれたり製品が製造されるだけでなく、今後は交流人口の獲得も視野に入れていただけるような事業展開も期待しながら、バックアップしていきたい」と語っていました。

カカオキャットは夕張での工場オープンに加え、14日には、札幌市白石にも道内初となる店舗をオープンします。

北海道に魅力を感じる企業と、自治体のメリットがうまく合致して発展していく、モデルケースになるかもしれません。