岩手県大船渡市の山林火災は、発生から3日目を迎えた2月28日、自衛隊の大型ヘリを増やした消火活動が行われました。これまでにおよそ1200ヘクタール以上を焼き、住宅などを含めた建物の被害は84棟となっています。1340世帯3306人に出されている避難指示は継続されています。
この火災を受けて漁具などを取り扱う宮城県気仙沼市の「アサヤ」では、大船渡市に漁網の工場を持つことなどから、消火作業にあたる消防隊員に会社の備蓄食料を提供することにしました。

アサヤ 廣野一誠社長:
「社員の知り合いに(大船渡消防)署員がいたので差し入れで食料品の供給であれば助かると言われて、今あるものを届けることにした。まずはすぐに出せるということでそこから始めてみようと」
アサヤの呼びかけに応えて取引先や知人も支援物資を持参しました。支援物資は、備蓄の乾パンやアルファ米などのほか、カップ麵や飲料水など段ボールで80箱になりました。

市民:
「想像する以上に不安な気持ちを抱えて毎日過ごしていると思う。私たちも心を寄せる事しかできないが(大船渡のことを)思い続けている」
「昨夜、(物資の)呼びかけを見てとても他人事とは思えないので、我々も震災を経験しているので微力ではあるが持参した」
支援物資を積んだ車は28日午後、中継拠点となる大船渡市のアサヤ越喜来工場に到着しました。このあと支援物資は消防隊員に届けられることになっています。アサヤでは、今後も状況を見ながら支援を続けていくことにしています。