先週の寒さから一転、広島県内ほとんどの地点で気温が10℃を超えました。広島市にある国の名勝・縮景園で26日、ウメの標本木を取材しました。

縮景園には、19種類・約140本のウメの木が植えられています。訪れた人たちは、色とりどりのウメの様子を写真におさめるなどしていました。
ただ、咲いているのは全体の4割ほど。本来なら、見ごろを終えていてもおかしくありません。
末川徹 気象予報士
「縮景園では、いろいろな花が徐々に咲き始めていますが、ウメの標本木。つぼみが固そうです」

ウメの標本木は、例年、2月6日ごろに開花しますが、広島地方気象台の職員が確認したところ、まだ一輪も咲いていませんでした。
開花の基準となる5輪以上が咲くには、もうしばらく時間がかかりそうです。
縮景園にあるほかのウメも、去年秋の記録的な高温、先週までの強い寒波により、1か月以上見ごろが遅れています。

ただ、週末にかけては春の陽気となる見込みで、つぼみがだんだんと、ほころび始めそうです。
縮景園 庭園技師 梅田雅幸さん
「この状態でいけば、一週間くらいでかなり見ごろになるのでは。花をたくさん見られるのはこの時期だけ。ウメとサクラを十分楽しんでほしい」
厳しい寒さを乗り越え、春の足音が徐々に近づいています。