女子大学生が殺害された事件。男が作り上げた「理想の彼氏像」とは何だったのでしょうか。
住居不定・無職の西光勝被告(27)は去年5月、大阪府枚方市で、交際していた大学2年生・渡辺華蓮さん(当時19)を包丁で複数回突き刺し殺害した罪などに問われています。
これまでの裁判で犯行の経緯が分かってきました。中学卒業後、西光被告は職を転々とし、事件の1年ほど前から無職でしたが、事件の約数か月前、訪れた飲食店で被害者の渡辺さんと出会います。
そして、2人は事件の2か月前から交際し、渡辺さんの自宅で同棲を始めたといいます。西光被告は当時、「多額の収入がある」などウソをついていたといいます。
(西光被告)「(被害者にとって)お金持ちの印象が強かったので言えなかった。バレたら別れられるんじゃないかと思った」
ただ、裁判では親や知人などからの借金は1100万円あまりにのぼっていたことが明らかになりました。
(検察官)「Q(知人から)借りたお金はどう使っていた?」
(西光被告)「デート費用など、ええ格好するために華蓮さんの家賃を払ったりしていました」
そして、借金の返済のめどもたたない中、渡辺さんに「一緒に死んでほしい」と考えたといいます。
(西光被告)「ウソをつくことに疲れた。被害者が思い描いていた僕で終わらせたかった」
(弁護人)「Qなぜ自分は死ななかった?」
(西光被告)「怖くなった。勇気が出なかった」
裁判では、母親が娘の華蓮さんについて、こう述べました。
(渡辺華蓮さんの母親)「(華蓮さんは)太陽のように明るい子でした。前向きで元気なかわいい女の子でした。華蓮に会いたいだけです」
そして、2月21日に開かれた裁判で、検察側は「自らつくりあげた『虚像の彼氏像』が崩れてしまう、ウソがばれて交際を解消されるのが嫌という自分の見栄やプライドを被害者の命より優先した。犯行動機はきわめて身勝手だ」として懲役22年を求刑しました。
判決は2月28日に言い渡される予定です。
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