用水路や川に浮かべて小規模な電力を発電する「マイクロ水力発電装置」の研究開発が大分市で本格化しています。

産学官金連携推進事業として、開発が進められている「フロート型水力発電装置」。大分市の小水力発電メーカー「いくつものかたち」と、日本文理大学が共同研究しています。

発電装置は水中にタービンを備えたいかだの形をしていて、用水路の水流でも携帯電話を充電できる電力を生み出します。水力発電で課題となるゴミ詰まりについては、3Dプリンタやレーザーカッターで様々な形状の除塵パーツを試作。1回数百円程度の低コストで改良を進めています。

(日本文理大学機械電気工学科・原田淳史准教授)「試作品は安いです。1週間くらいで図面を書いてこの形ができているのはメリットかな」

「いくつものかたち」の木原倫文社長は水車のように回転しながら、ごみを受け止めて水流で自動的に除去する除塵機を開発し、特許を取得。この特許技術を含めてどのような環境でも設置できるオーダーメイドの小水力発電装置を目指しています。

(いくつものかたち・木原倫文社長)「世界中を見ると小さな電気ですら使えていない地域があるので、メンテナンスが必要なくて電気が夜に使えない地域・海外にも差し上げることができる。より身近で電気を発電することができる」

災害時の電力確保も見通すフロート型水力発電装置。この研究は来年度に実証実験を行い、3年以内の社会実装を目指します。