市街地などでの銃を使ったクマの捕獲について、規制を緩和する改正法案が閣議決定されました。

現在、人が暮らす市街地などで銃を使ってクマを捕獲することは、法律により原則禁止されています。

人が襲われそうになるなど、差し迫った危険がある場合に限り、免許を持つハンターが警察官の指示などで特例的に銃を使用できることになっていますが、対応が遅れて被害が出る恐れが指摘されてきました。

近年、市街地へのクマの出没は増加していて、昨年度、全国でクマに襲われる被害に遭った人は、過去最悪の219人に上り、そのうち6人が死亡しています。

きょう閣議決定された改正案では、具体的な危険が生じる前の段階であっても、市町村の責任のもと、ハンターが市街地で銃を使えるようになります。

▼地域住民らが避難し安全が確保されていることや、▼銃以外での捕獲が難しいことなどが条件となっています。

環境省は今後、市町村向けのガイドラインを作成し、クマの出没が増える秋までに実施の体制を整えたいとしています。