着ぐるみを着て走る「ティラノサウルスレース」が各地で行われていますが、今度はなんと小学校に現れました。
実はこれ、図工の授業。
児童と恐竜の意外なコラボの背景には、2年前に全面実施となった新しい学習指導要領の存在がありました。


7日、鳥取県米子市立和田小学校。
2年生は図工の授業中で、体育館で何やら工作に励んでいました。

児童は
「恐竜が来るから家の用意をしてるの!」

ティラノサウルスの家とは一体…すると、次の瞬間!

土江諒 記者
「あちらご覧ください、ティラノサウルスが現れました!」


現れたのは、ティラノサウルス(…の着ぐるみ)です。

ティラノサウルスと言えば、4月に鳥取県大山町でかけっこレースが行われ、全国でも話題になりました。
その後、ティラノサウルスレースは様々な場所で行なわれています。

今回、学校に襲来した目的を聞いてみると…

ティラノサウルス
「きょうの図工で、皆さんには、恐竜と共存できる家をつくってもらいます」


児童たちは図工の授業で、ティラノサウルスが快適に過ごせる家を、想像をめぐらせて制作しました。
家の中にはリビングダイニングや寝室まで用意されています。

家の壁に一緒に絵を描いたりした後は、だるまさんが転んだをしたりして仲良く「交竜」しました。

児童は
「格好よかったし、かわいかった。楽しそうにこうやってた」


児童と恐竜。
おかしなコラボに思えますが、実は今、小学校の図工の授業が、どんどん変化しているといいます。

2年前に全面実施となった新しい学習指導要領のキーワードは「主体的・対話的で深い学び」。
なかでも図工では、「感性や想像力を働かせ、対象や事象を、形や色などの造形的な視点で捉え、自分のイメージをもちながら意味や価値をつくりだす」という、造形的な見方・考え方が重要視されているとのこと。


ゴールを決めず、子どもたちが主体的に学べる方法はないか…
模索した結果、辿り付いたのが「恐竜の家づくり」だったというわけです。

和田小学校 本池直樹 教務主任
「子どもたちが作り始めたものが何かに見えてきた、というような形が多いですね。
こういう時代ですが、学校だけに納まるのではなく、いろんな人やモノと関わって、学習が進めていけたらいいと考えています」

小学校の授業は、変化を続けています。