国会で新年度予算案の審議が進むなか、自民・公明の与党と野党との政策協議がヤマ場を迎えています。どこと組んでも高いハードルを越える必要があり、石破政権は苦渋の選択に迫られています。

予算案の成立に向けて、どの党から賛成をとりつけるのか。

先ほど始まったのは、与党と立憲民主党の政策責任者らによる協議です。新年度予算案の修正などについて意見を交わしているものとみられます。

立憲民主党 野田佳彦 代表
「財源確保しながら政策実現をしようということで、パッケージとしてまとめさせていただきました。政権を取るためのある種“訓練”でもある」

立憲はきょう、無駄を削減し捻出した財源を、給食費の無償化やガソリン価格の引き下げにあてるとした、およそ3兆8000億円規模の予算の修正案を公表しました。

この修正案について石破総理は。

石破総理
「真摯に政策議論をおこなってまいりますが、安定的な財源となりうるかといった点も含めて検討する必要がある」

また、与党側は高校授業料の無償化などをめぐって、日本維新の会とも協議。

与党は、私立高校について、来年4月から所得制限を撤廃し、年間の支援額を39万6000円以上に引き上げていく案を正式に提示し、理解を得たい考えですが…。

日本維新の会 青柳仁士 政調会長
「(支援額の)引き上げ水準について等、引き続き議論をしていきたい」

来週前半にも再び会談し、詰めの協議を行う見通しです。

一方、暗礁に乗り上げている「103万円の壁」引き上げをめぐる国民民主党との協議では、膠着状態の打開に向けた動きが。

公明党 西田実仁 幹事長
「この膠着状態を何とか打開しようと、こういう趣旨で短時間呼吸合わせをした」

公明と国民の幹事長が2人だけで会談し、合意に向け連携することを確認しました。

自民党を外した狙いについて公明党の幹部は…。

公明党幹部
「協議をあえて見せたのは、自民党に発破をかけるため。来週半ばには合意しないといけない。時間がないんだよ」

難題が山積のなか、公明党にも追い込みをかけられた自民党。来週の“デッドライン”を睨み、果たしてどこと組むのか、苦渋の選択を迫られています。