新型コロナの影響もあり、地方への移住に関心が高まっています。そこで大切なのが移住したあとの暮らしです。仲間を増やし、自分らしく働く。そんな仕組みづくりを静岡県富士市がサポートしています。
<ヤザキ工業メディカル事業部 鈴木茂良部長>
「この商品の良いところ、悪いところ、色々とお聞きし、次の改良版にブラッシュアップしたい」
母親たちの声を聞いているのは、赤ちゃんの背中のムレを軽くするベビーカー用のシートを開発した企業の担当者です。
「すいません、お借りします」
「ありがとうございます」
このモニター事業の参加者集めを富士市に移住した女性たちが「仕事として」請け負いました。
<このみ会 山口真未副代表>
「グーグルフォームを使ってアンケートの作成をしている」
メンバーの1人、結婚を機に富士市に移住してきた山口さんです。オンラインショップで働いていた経験を生かし、モニター事業では参加者アンケートのフォームの作成を担当しました。
山口さんたちのグループ「このみ会」には、20人以上のメンバーがいて、仕事を分け合い柔軟に働く「ワークシェア」を行っています。
<このみ会 山口真未副代表>
「人によって得意な分野や不得意な分野もあるので、それができる人ややりたい人が色々ある分業する仕事の内の何かを受け持ってやる」
それぞれの得意分野を生かし、分担しながら、受注した仕事を進めます。
「軽かったので抱っこしながらでも、自分1人でも準備ができるので良かった」
ベビーカー用のシートのモニターに参加した母親たちの声を直接聞く座談会では、保育士の資格をもつメンバーが活躍しました。
<このみ会 倉地美穂さん>
「フリーランスの保育士をしているので、ママたちがモニターなのでお子さんが安心して預けられるようにサポートした」
モニター事業を依頼した会社からの評価も上々です。
<ヤザキ工業メディカル事業部 鈴木茂良部長>
「色々な経験・知識を積んだ『このみ会』さんに協力してもらったことで安心してスムーズに進められた」
自分らしく柔軟に働くことができ、移住者同士を結び付ける役割も果たしている「ワークシェア」。富士市はその仕組みづくりを主導しています。
<このみ会 佐野美幸さん>
「同じ目的・目標を持った仲間がいたらいいなと思った時に、ちょうどチラシを見て、スキルアップも含めて参加した」
<富士市移住定住推進室 山中絵理さん>
「富士市に住所を置いて、それで終わりではなくて、富士市に本当の意味で根付いていただくための活動になっている」
富士市は、ここ数年移住先として、県内トップを競っています。
「ワークシェア」は移住したあとの暮らしを見据えた取り組みです。
注目の記事
「現金を使えない子が増えた」“新潟唯一の問屋”を継いだ駄菓子屋店主が日々感じる“現代の子ども”と時代を超えて続く“小さな社会” 新潟市秋葉区

「自分は小児性愛者、女の子にしか興味がない」 再婚相手の娘(8)とその友だち(7)2人に性加害 45歳の男は7年前にも同様の事件 事実上”野放し”に

「田舎の造園屋」が魂を込める“105万円の推し活” 同郷の横綱・大の里への愛があふれて社長は本場所の“懸賞金スポンサー入り”を決断

「お昼ごはん、何が食べたい?」と聞かれたら…どう答える?地雷ワードと神ワード 共働き世帯増も、家庭内の役割は変わらず?

「朝起き上がれない…」“なまけ” と誤解されやすい起立性調節障害 不登校の児童生徒の約4割が苦しむ 適切な理解と支援を

世界陸上の競技直後にプロポーズした、されたスロバキア代表選手2人が東京大会は「婚約者」として「同日同時刻」スタート!当時の裏話や東京大会への意気込みを語る
