体重が増えることへの恐れから、食事の量を極端に制限する拒食症や大量の食べ物を詰め込むように食べてしまう過食症など「摂食障害」に悩まされている人は少なくありません。

思春期や青年期の女性が発症することが多い「摂食障害」。

10代の半ばからおよそ25年にわたり拒食症と過食症に苦しみ、向き合ってきた40歳の女性の姿です。

「死にたいのに、死ぬ勇気もない」

「摂食障害」に苦しんだ女性が手帳に書いた言葉です。

病気と闘ってきた苦しみが、綴られています。

この言葉を書いた福岡県太宰府市に住む江上彩音さん(40)が「摂食障害」を発症するきっかけとなったのは、中学3年生の夏を過ぎたころの体の変化でした。

ソフトテニス部を引退して痩せていったことに喜びを感じたといいます。

摂食障害と向き合う江上彩音さん
「痩せていた方が可愛いとか痩せていた方がいいっていう何となく一般的なイメージがあるじゃないですか。私もそういうイメージは持っていたので痩せることイコール嬉しいこと喜ばしいことで。食べ物を減らすと体重が減るということがわかって、それが快感になってくると、食べるものを制限するようになって・・・」

食事の量を極端に制限する「拒食症」が続き一時は体重が30キロ台まで減ったという江上さん。痩せていることが「自分の個性」になっていたといいます。