「ストローレス」子どもたちの反応は?
2024年からストローをなくした「立川第四中学校」(東京・立川市)。
3年1組の生徒にホンネを聞いてみると…

「最初はえっ!て思ったけど、飲んでいたら全然大丈夫」(女子)
「直飲みなら一気に飲めるから、あり」(男子)
「ストローは抜くときに跳ねるじゃん」(女子)
「ゴミ箱で分けなきゃいけないし」(女子)
目の前にじっと見ている男子がいたとしても…
「全然あり。意識外です(笑)」(女子)

なんとクラス全員がストローレス「あり」とのことでした。
宮本尚登校長:
「当初はお行儀が悪いのではないかという意見があったので、コップを持ってきてもらってと提案したけど、使用している生徒はほとんどいない」
さらにある男子からは、「牛乳パックが開けやすくなった」という声が。
実はこれ、“直飲みがしやすいよう”に新しく開発された牛乳パックなのです。

「新牛乳パック」は何が違う?
一見すると、四角い形で屋根があってと、これまでと同じスタイルですが、「2本の折れ線」がポイント。

屋根の下部分に「押す」というマークがあり、その下に「カーブ状の折れ線」が左右をつなぐように入っています。マークを押すと折れ線に沿ってパックが凹み屋根の下にスキマができるので、開けるときに指を入れやすくなります。

さらに、“こぼさず飲むため“”の折れ線も。
従来の紙パックは、突き出た飲み口のところで急な段差ができ、直飲みすると牛乳が急に出てくることも。

そこで、新しい牛乳パックには「飲み口部分に縦の折れ線」を追加。
すると飲み口を出した時に、パック本体が緩やかに前に膨らみ段差を解消。飲み口までまっすぐな形になるので、スムーズに牛乳が飲める仕組みです。
折れ線を入れただけのシンプルな変化ですが、「試行錯誤は相当一杯やった」と話すのは新パックの開発メンバーです。

『日本製紙』デザインマネジメント室 増田順一室長:
「全く新しい形の物を作ると乳業メーカの採用のハードルが上がってしまう。従来型の牛乳パックの基本的な形を変えずに機能だけ追加した」
形を大きく変えないことで、給食の牛乳全体の約3割で採用されるようになったという「新牛乳パック」。
”小さな変化”が、給食の風景を大きく変えていました。
(THE TIME,2025年2月10日放送より)