東日本大震災で被災した宮城県石巻市の長面地区で300年以上続く祭り「アンバサン」が9日開かれ、かつての住民たちが顔にすすを塗り合って無病息災などを祈りました。

石巻市長面の大杉神社で行なわれた「アンバサン」には、氏子らおよそ20人が参加しました。長面地区で300年以上続く奇祭で、波が安らかになる「安波」が由来とされています。

玉ぐしを捧げた人には、輪切りの大根につけた「すす」が額や頬につけられました。長面地区は津波で大きな被害を受け、災害危険区域に指定されました。「アンバサン」は、かつての住民が集う祭りのひとつです。

参加者:
「年に1回の楽しみ。家までこのままつけていくのが大変」
参加者:
「祭りや神楽ができなくなってきているところもあるが、長面地区では(アンバサンを)続けていきたい」

最後に、海に向かって全員で厄払いの言葉を3回唱え無病息災や故郷の復興などを願っていました。