大分県玖珠町で迷子になって泣いていた5歳の男児を無事保護したとして、9歳と7歳の小学生兄弟らに警察から感謝状が贈られました。
今年1月28日午後3時半ごろ、玖珠町立塚脇小学校3年の菊池謙佑さん(9)と、弟で同小1年の暁仁さん(7)が下校中、「ママー、ママー」と泣きながら歩いていた男児を見かけ、声をかけました。

兄弟は男児を連れて近くの整体院を訪れ、施術中だった長龍太郎さん(32)に事情を説明し、助けを求めました。
長さんは男児をなだめながら自宅までの道順を尋ね、送り届けようとしましたが、途中で不安になり、通っている幼稚園を聞き出しました。幼稚園は整体院のすぐ近くにあり、先生に男児を引き渡しました。

長さん:
「店にお客さんがいましたが、寒い中、家から飛び出したような服装だったので心配でした。幼稚園の先生もびっくりした様子でした」
ほぼ同じ時間帯に、「5歳の息子がいなくなった」と母親から警察に連絡があり、捜索が行われていました。その後、合流した母親と男児が整体院を訪れ、長さんに感謝を伝えました。
長さん:
「自分も子どもがいるので無事でホッとしています。あたり前のことをしたと思っています」
また菊池兄弟は帰宅したあと、母親に迷子を助けたことを報告しました。母親は「人見知りをせず、わからないことがあれば何でも聞くことができる兄弟です。人の役に立ったことが今後の自信につながると思います」と目を細めていました。
玖珠警察署の大熊建国署長は5日、「困っている子どもを見つけると優しく声をかけ、近くの大人に知らせる正しい行いをしました」などと3人の功績を称え、感謝状を手渡しました。