岡山大学は、「カフェインをハエの成虫に与えると寿命が著しく減少すること」を発見したと発表しました。

岡山大学大学院 環境生命自然科学研究科 博士後期課程2年のShine Shane Naingさん(ミャンマー出身【画像①】)と、岡山大学学術研究院 環境生命自然科学学域の宮竹貴久教授らの研究によるものです。

【画像①】Shine Shane Naingさん

この研究では、ヒロズキンバエ(ハエ目)を材料として、カフェインを砂糖水に混ぜて飲ませ【画像②】、寿命・活動量・脂質の変化などへの影響を調べました。

実験の結果、0.5%以上のカフェインを含んだ砂糖水を飲ませると、7日以内で死滅することがわかり、「使い方次第では実用的な殺虫効果が期待できる」ということです。

【画像②】濃度の違うカフェインを含む砂糖水を与える

カフェインは、ミツバチの記憶精度をあげる効果があることがわかっていましたが、殺虫効果については曖昧でした。

また、カフェインの過剰摂取は、ヒトにも有害な影響があることが分かっていますが、「昆虫にも過剰摂取は致命的」であることが明らかとなり、基礎と応用でさらなる研究が必要であることが分かりました。

この研究成果は、きょう(10日)、Springerの日本応用動物昆虫学会誌「Applied Emomology and Zoology」にオンライン掲載されました。