観光庁が立ち上げる旅行支援制度、「全国旅行割」の開始まで1週間です(10月5日時点)。瀬戸内国際芸術祭など観光を産業の目玉にしてきた香川県にとって、旅行需要回復のきっかけになればと大きな期待が寄せられています。

高松市の高松国際ホテルです。夏休みとコロナの第7波が重なりましたが、客室稼働率は3年前の水準まで戻りつつあります。

旅行需要の押し上げに一役買っているのが近隣県の客を対象にした「新うどん県泊まってかがわ割」でした。
8月は全体の2割がこのかがわ割の利用でした。近隣割引きを拡大した全国旅行割の開始まで1週間。ホテルには毎日のように問い合わせがあり、さらなる回復に期待がかかります。

(高松国際ホテル 高橋宗民副総支配人)
「今回特に平日の割引額が上がるということで、平日の稼働が上がっていけば大変われわれの方も助かると思ってますので、非常に期待しております」

全国旅行割は、現在各県で行われている近隣の県を割引対象とした割引制度を全国に拡大するものです。

1人1泊の宿泊と日帰り旅行商品が5000円、交通付き宿泊で8000円を上限に旅行代金の40%までが補助されます。

2020年のGoToトラベルでは、一時的とはいえ多くの人が観光に出かけました。香川県内ではいま瀬戸内国際芸術祭も開催中で、旅行業界は全国割をさらなる追い風にしたいところです。

「そういう支援をしていただけたら、お金も少し安く行けたりとかもあって、とてもうれしいかなと思います」

「もう行きたいとこだらけで、やっぱり食べ物おいしいところ好きなので、北海道とかいいですね」

今回の全国旅行割にも土産物などに使えるクーポンが付く予定です。高松市随一の観光地、栗林公園の入り口にある香川のみやげ物店です。今年度の売り上げは回復傾向にあるとはいえコロナ禍前の75%にとどまります。店では旅行割の期間、県産品コンクールの入賞作品を集めたフェアを行うことにしています。

(香川県産品振興機構 安西正則マネジャー)
「徐々に徐々に戻りつつあるので、全国から旅行客が非常に増えると思うのでその点非常に期待してます」
香川県には約48億円の予算が配分される全国旅行割です。スタートまで1週間、コロナで傷んだ観光がどこまで回復するか、観光立県を目指す香川県は注目しています。