4か月前の「音の響き」は…

米澤さん「はじめはハンマーと弦がなじんでないこともあり、響きが今一つ伸びない」

そこからコンサートで使えるように仕上げるため、米澤さんたちプロのピアニストが「弾き込み」というピアノのウォーミングアップを4か月にわたり続けました。

低音から高音までまんべんなく弾き続け、コンディションを徐々に引き上げていきました。

米澤さん「フレッシュな響きでコンサートに向けて整った状態かなと思います」

県立劇場の姜尚中(カン サンジュン)館長は、ピアノの未来とこれから激動の時代を迎える熊本の歩みを重ねて見ています。

熊本県立劇場 姜尚中館長「熊本と未来を共にする。新しいけれど懐かしい未来があるような、そういうピアノの音色に耳を傾けてほしい」

迎えたコンサート当日。ピアノは金子さんの躍動感あふれるタッチを鮮やかに音にしていきます。その音は、観客を引き付けました。

観客「いや、もうすごくきれいな音色で、強弱もはっきりわかった。全然違います、美しかったです」「感動しました。ピアノも私たちを応援してくれた気がしてとても素敵な演奏会でした」

ピアニスト 金子三勇士さん「多くの方の心に響く1台に育っていくこと間違いなしと思う。その最初のお手伝いができて嬉しく思う」

ピアニスト 金子三勇士さん

「たくさんの人に育ててもらいたい」という思いから、県立劇場では、ホールを予約すればピアノを使うことができます。

利用料:9680円~(別途ホールの料金などが必要)