◆ノートに書き込まれた“レシピ”試行錯誤の末・・・

高橋さんがノートを見せてくれた。「玉露」や「煎茶」などのインデックス付箋が貼られ、細かく書き込まれている。茶葉と酒の量の配分を試行錯誤し、その都度テイスティングした経緯が見てとれる。“5滴”という記述もある。ほんのわずかな違いが味を変える。

とりわけ出来の善し悪しを左右するのは、日本酒に漬け込んだ茶葉を取り除くタイミングだという。高橋さんが「茶葉をあげましょう」と口火を切った。茶葉が取り除かれ現れた黄金色のそれがTEA・SAKEだ。蔵元の木下宏太郎社長と意見を交わす。
「文句なしでしょう」「色も完璧」「しっかりうま味もある、大丈夫です」
記者も試飲した。ほうじ茶の香ばしい香りが口に広がる一方、みずみずしい日本酒の甘みも感じられた。

TEA・SAKEの生産目標は初年度が3000本。福岡市内の百貨店に卸す。2年目からは生産量を増やし、蔵元の喜多屋の販路にのせて海外展開も視野に入れる。
蔵元・木下社長「楽しくやりがいのあるプロジェクトでした。八女から生まれて福岡を代表する商品に時間をかけて育てられたらと感じています」
高橋さん「日本中に広め、世界にも羽ばたいてほしいです。TEA・SAKEが日本文化や“日本のもの”を伝えるチャンスです」














