長年放置が続いた原因は“相続人が多かったため”

そして2020年、名古屋市南区でも。

(当時の名古屋市空き家対策担当 織田和隆さん)
「見ての通り本当に危険な状態。所有者にいろいろ働きかけをして、ようやく取り壊しに結び付いた」

長年放置が続いた原因は、相続人が多かったため。何十人もの権利者に同意を取ってようやく行政代執行にこぎ着けました。

核家族化が進む中、実家が空き家となって放置されるケースも増えているのです。当時の担当者からはこんな言葉も。

(当時の担当者 織田さん)
「行政だけではやりきれない。空き家壊すだけでは追いつかない。空き家になる前に使ってもらうのが大事」

現在放置されている全国の空き家は実に385万6千戸。この数は今も増え続け、出口の見えない国の深刻な課題となっています。