「セルフ写真館」Z世代にナゼ人気?

何が、若者をひきつけるのか?
実際に撮影している姿をウォッチングして探ってみました。

振袖姿でやってきたのは、20代の女性2人。
正面だけでなく、後ろ姿でも全身を撮影しています。確かに、2人揃っての後ろ姿は自分たちでは撮れないアングルです。

続いては、20代のカップル。
「俺、利き顔こっちだから」「2人とも利き顔(笑)」などと、顔の左右どちらを見せるかにこだわっています。

20代女性:
「利き顔があるから角度とか、自分の好きなタイミングで撮れる

さらに、写真の仕上がりも、若者の支持を得ているようです。

20代の男性5人組は、腕組みポーズで撮った写真を見て、
「いいね!“自然”な感じで」
「マジでいいじゃん!“ナチュラル”で。フィルター無い方がいいね」と、加工ナシの“自然な表情”が気に入った様子。

「ハート作っちゃう?」とポーズを決めた20代の女性2人も、「盛るっていうより、“ナチュラル”な感じが良い」と口にします。

20代女性:
「この年齢の“今の私たち”を残したい」

20代女性:
「盛れていなくても“そのまんま”が逆に良いみたいな」

Z世代「盛り」⇒「無加工」のワケ

加工を重ねた“盛り”重視から“無加工”へと変わった背景には、何があるのでしょうか?

『芝浦工業大学』UXコース教授 原田曜平さん:
「加工アプリが飽和して、個性というか“差”がなくなっちゃった。今度は無加工で『この角度で撮ればいい』とか、そういうところで承認欲求を満たすようになってきている」

“無加工でありのままを表現する”という価値観は、SNSでも広がっています。

Z世代SNSトレンドグランプリ2024のコンテンツ部門で1位になった「BeReal.」。

最大の特徴は、アプリから通知が届いたら「2分以内に自撮りをして投稿しなければいけない」というルールです。
通知がいつ来るのかわからない上に、投稿できる写真や動画は“無加工”だけ!

10代女性:
「1日のいつ通知が来るかわからなくてドキドキみたいな日常。加工とかじゃなくて思い出に残すみたいな感じ」

自撮りの変化の裏には、新たな価値観がありました。

(THE TIME,2025年1月30日放送より)