“金利上げ合戦”の世界へ 加谷珪一さん「今年一年は、間違いなく金利は上がっていく」

経済評論家 加谷珪一さん:
今まで金利がほとんどゼロだったので、どこに預けても同じでした。あまり選ぶ基準がなかったんですが、これから金利が上がってくるので、各銀行は、他に負けないように顧客を獲得しようと“金利上げ合戦”の世界に突入しようとしています。
顧客からすると銀行を選べる時代になったんですよね。これから日本銀行もまだ金利を上げていく方向性なので、もう少し金利が上がってくる可能性が高い。そうなると銀行ももっと頑張って、より高い金利を提示してくる可能性があります。
それを見極めてから、定期預金などを組んだ方がいいかもしれません。
ホラン千秋キャスター:
どれくらいの期間を見極めた方がいいですか。
経済評論家 加谷珪一さん:
少なくとも今年一年は、間違いなく金利は上がっていく方向性です。その間に各銀行の様子を見ながら決めていく感じだと思います。
井上貴博キャスター:
例えば、PayPay銀行は2.0%と思いきっていると感じますが、まだ上げていく余地があるという考え方ですか。
経済評論家 加谷珪一さん:
PayPay銀行の場合は、ドル預金がセットになるので、元本割れする可能性のあるリスクもあっての金利ということですね。
ただ、これから金利が上がっていくと、普通の定期預金でも1.5%や2.0%にする銀行が出てくるのでは、と予想してる専門家もいるので、高めの金利が設定される可能性は結構あると思います。
ホラン千秋キャスター:
私たちの世代では、金利のある世界を見たことがないので、銀行の利息を考えたこともなかったですね。

田中ウルヴェ京さん:
メガバンクがいいとか、ネットバンクがいいとか、そういうわけでもないんでしょうか。
経済評論家 加谷珪一さん:
今まではどこでも同じだったんですが、特に最近は地銀やネットバンクで、メガバンクに対抗するため、よりお客さん獲得するため、積極的に金利を上げてくるところが出てきました。
そういう意味では、「いつも使っているから」という理由だけではなく、広くいろんな銀行を見て金利を比べた方がいいと思います。
井上キャスター:
大手銀行でも、いろいろ考えてやっていかないと、どんどんネット銀行にとられるわけですか。
経済評論家 加谷珪一さん:
ストレートに言ってしまうと、今一番焦っているのはメガバンクです。今までは黙っていても顧客がついたんですが、やはり競争が激しくなるので、これから努力をしていかないと預金者も獲得できなくなると思います。