米軍普天間基地の移設をめぐり、29日に大浦湾で始まった地盤改良のためのくい打ち工事は30日も続いています。沖合いでは市民が抗議の声をあげるなか、新たな地盤改良船も到着しました。

米軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、沖縄防衛局は29日午後、大浦湾で軟弱地盤の改良に向けたくい打ち工事に着手しました。今後約4年をかけ7万本あまりの砂くいが海底に打ち込まれる予定です。

これを受け玉城知事は、工事を注視していく考えを示しました

▼玉城知事クリップ「代執行以降、設計変更承認に基づいて適切に工事が行われているかはこれからも注視していかなければならないと思います。
――国は順調な進捗をアピールしていますが、一方で工期に遅れがあるという指摘については?
「何年かかるか分からない工事ですから。そう簡単にいかないのではないかと思います」

名護市の渡具知市長はー。

▼渡具知 名護市長「私が(国と)協調するということではなく、それぞれの立場で法令に従って適切に判断する立場でございます」

大浦湾では、29日に続き30日も地盤改良船によるくい打ち工事が続いています。

▼カヌーで抗議する人「海の中で大きな異変が起きています」

工事に反対する市民が10隻ほどのカヌーで沖合いに出て抗議の声を上げると海上保安庁の船とにらみ合いが続きました。

30日午前、より密度の高い砂くいを打ち込む地盤改良船1隻が大浦湾に到着し、くい打ちに使用される船は合わせて3隻となりました。現在、くい打ち工事を行っているのは1隻ですが防衛局は来月、残る2隻でも工事を始め、作業を加速させたい考えです。