パリオリンピックを目指す研究者
中京大学大学院に在籍する鬼頭茉衣さんは、いくつもの顔を持っています。
まずは「女子ボクシングの研究者」。

日本でどのように女子ボクシングが始まったかなど、草創期に苦労した先達の記録を残そうとしています。
きっかけはテレビ番組
もう一つの顔が「アマチュアボクサー」。
テレビ番組で女子キックボクシングの特集を見て、「これだ!」と思ってその日のうちにボクシングジムに入門したそうです。

高3の時に始めて2年で全日本選手権を制し、これまでに3度日本一に輝いているというから、本当に向いていたのですね。
五輪予選で敗退
自国開催の東京2020に大きな希望を抱いた鬼頭選手。
出場枠獲得をかけたアジア・オセアニア予選で敗退してしまいました。
その後『敗者復活』の世界最終予選会を目指しましたが、新型コロナで中止になり、五輪出場の道が絶たれました。

「三日間くらいずっと泣いていた」という鬼頭選手。背中を押してくれたのは指導してくれいる豊田大コーチでした。
パリに行こう!
パリ五輪への思いを話すと豊田コーチは「俺もそう思っていた」と意見が一致。鬼頭選手は、また夢舞台への道を歩み始めました。


三つ目の顔
鬼頭選手の三つ目の顔が「非常勤講師」です。
愛知県内の中・高・大で体育を教えています。将来は博士号の取得を目指すため、「教育現場に立つ経験は絶対必要だと思って」のことだそうです。

どんな困難もくじけない、前向きに進む鬼頭選手の先には、パリの街が待っています。