双子や三つ子などの「多胎児」。統計では毎年約100人に1人の妊婦が多胎児を出産しています。喜びも幸せも2倍、3倍のはずですが、育児の大変さははかり知れません。日本多胎支援協会によりますと、多胎家庭での虐待死のリスクは単胎家庭より2.5~4倍と指摘されています。多胎家庭に必要なサポート、支援とは…。
3歳の三つ子と小学5年生の長男を育てる池田さん夫婦。妊婦検診2回目の時に三つ子の存在がわかり、ただただ驚いたと、当時の心境を振り返りました。

小学5年生の長男と3歳の三つ子の母親
池田友美さん
「ちょっとお母さん驚かないで聞いてねって医師に言われて、これ何かわかる?って写真を見せられて、ここに心臓3つあるんだって言われて、三つ子!?最初は戸惑いました」

3人の子どもがいるお腹。その大きさは妊娠初期から違いました。

小学5年生の長男と3歳の三つ子の母親
池田友美さん
「妊娠5か月の時にはもう臨月くらいのお腹の大きさでした。最終的にはバランスボールくらいの大きさになって(笑)、息をするのもしんどかったり、くしゃみをすると肋骨も痛かったり、早く生まれて来てほしかったです」
そして、2021年11月1日。無事三つ子を出産しました。

小学5年生の長男と3歳の三つ子の母親
池田友美さん
「はるくんが2100g、あおくんが1800g、こうくんが2200gでしたね。生まれたときは本当に感動しました。とりあえず無事に、お腹の中で元気でいてくれてよかったって。生まれるまでは1人だけ性別がわからなかったんですけど、結局4人の男の子の母になりました」
安心したのもつかの間、性格も成長もそれぞれ違う三つ子との日常は目が回るほどの忙しさです。
小学5年生の長男と3歳の三つ子の母親
池田友美さん
「毎日バタバタですね。ママの取り合いがひどいです(笑)1人14キロくらいあるので、両手でおよそ30キロ」

小学5年生の長男と3歳の三つ子の父親
池田英貴さん
「(妻が)仕事中の時は3人を1人で見ているときがあって、その時は3人が一気に来るのでそれは大変です」

現在、絶賛イヤイヤ期。自我が芽生え、やりたいことや思い通りにいかないことがあると兄弟に手が出てしまうことも…。
小学5年生の長男と3歳の三つ子の母親
池田友美さん
「叩かないで。ケンカしないで」
食べ盛りの子どもたち…。
小学5年生の長男、蓮くんも食事作りに追われる両親を手伝います。お米は一日5合炊くときもあるといいます。

小学5年生の長男と三つ子の父親
池田英貴さん
「最近めちゃくちゃ増えましたね。お米の量とか半端なくて。もうこんなになくなったの?」
1か月の食事代は多い時で15万円。ミルクが必要な時期はオムツ代と合わせると20万円を超えることもありました。
小学5年生の長男と3歳の三つ子の母親
池田友美さん
「新生児の時とか10回以上かえていたので、×3(人分)で30枚…今一日15枚くらい使うのかな。サイズが大きくなったので、一袋45枚しか入っていないから、3日くらいでなくなっちゃう。ネット定期便で買っています。保育園に持っていくのに、1枚1枚名前を書かないといけないから、その作業だけでも何時間もかかりますね」
洗濯も1日3回、掃除はやってもやっても追いつきません。三つ子ならでのかわいさの反面、一日中世話に追われる友美さんは休む暇がないのです。

小学5年生の長男と3歳の三つ子の母親
池田友美さん
「子どもを寝かしつけた後に全部片づけています。洗濯も一日3回まわすので、それを干したり、乾燥機をかけたり。洗い物も食洗機とかに入れて、できることはやって…でも一日綺麗にし終わって寝ても、朝起きて保育園行こうとしたら、もうぐちゃぐちゃで、また片づけなきゃみたいな。結局手が2つしかないんで、1人どっか行っちゃったら、もうどうにもならないとか、もう玄関先でイヤーとか言って泣かれちゃうと、もうどうしようもない。3人でイヤ~!ってやられると、もう、あ~…みたいな」
