蓄音機の仕組みは?その魅力は?
ところで、蓄音機の仕組みはどうなっているのか。若林区で音響機器の販売店を営む清水健さんに聞きました。

オールドサウンド仙台 清水健さん:
「これがサウンドボックスですね。まだ針付けておりませんが、こういう形でレコードを回転させてね。このサウンドボックスで音を拾うわけです。このサウンドボックス、これから音道パイプを通りまして下に行きます。そして中で、これはホーンが木製なんですけど。音道が途中で折り曲げられて、音が出てくるまで少し距離を稼ぎまして、そうしますとね。音が増幅されて大きくなるんですね。そういう仕組みになっています。

針を固定しました。次にゼンマイを巻きます。こちらですね、重くなりますから。そうすると、後はこのレバーを押しますと回転します。回転したらサウンドボックスを起こして、レコード盤の上に手で載せて…(曲流れる)。今ぐらいの音量ですと、家庭の茶の間で皆さんそろって聞くには十分ですね。一切電気的な増幅はないんですけど」
サウンドボックスや音道パイプの先に付いた針先。現代のレコードプレーヤーと比べると、150倍から200倍もの圧力がレコード盤にかかります。このため、蓄音機用のレコード盤は、今のレコードより固い素材が使われて、鉄製の針は、1回再生するごとに交換が必要となります。

こちらは、使用前と使用後のレコード針を比較した映像です。使用済みは針先が削られて角度が変わっていることが分かります。扱いやメンテナンスが難しい蓄音機、清水さんは、その音に魅力を感じています。
オールドサウンド仙台 清水健さん:
「子どもの頃に聞いた音楽が蓄音機の音楽だったので、その記憶がいまだにあるそれが一番大きい。純粋に音質を求める人には不向きです。私のように懐かしいから聞いているという感じですかね」