「きれいじゃなきゃ書いてはいけない」ではなく丁寧に

中塚さんは今、文字を書く機会が減っている若い世代に向け、手で文字を書くことの楽しさを伝えようと講演活動も行っています。地元・倉敷市で連島中学校の生徒に向けて開いた会では。

(中塚翠涛さん)
「お名前を、大きく書くのか小さく書くのかも含めて、一枚の紙の中にどう配置したらいいかなというのもちょっとイメージしながら書いてみてください。正解はないので大丈夫ですよ」

これから先、何度も書くことになる自分の名前。上手に書くことよりも楽しんで、そして気持ちを込めて書くことを意識してほしいと伝えました。

(中塚翠涛さん)
「きれいじゃなきゃ書いてはいけないではなくて、丁寧に書くこと。文字って心がそのまま表れるので、思いを込めて一本の線を描く」

(参加した生徒)
「ちょっとでも意識するだけでだいぶ文字の見た目が変わるので、意識したいです」

(参加した生徒)
「相手に気持ちを伝えるには自分の字を大切にしていきたい」

最後に、今年の抱負をしたためてもらいました。

(中塚翠涛さん)
「大好きな、『楽(らく)ちゃん』です。今年のテーマでもありますが、私の人生の友ですね。踊っているように書けたらいいかなと。今年も楽しく、笑顔あふれる年になりますように。きょうはみなさんと楽しい時間を過ごせたので、より楽しさが増してると思っています」

【スタジオ】
ーVTRの中でも中塚さんはこの作品を「楽(らく)ちゃん」と呼んでいましたが、本当にご自分の書を我が子のように大切に思っているのが伝わってきました。中塚さんは今後も日本の「書の精神」を大切にしながら、自由で新しい自分なりの表現を模索していきたいと話していました。