与党支持率急回復のワケは?韓国政界の“これから”
こうした中、あるデータが注目を集めています。

韓国の政党支持率は、2024年12月に非常戒厳が出された際は、与党「国民の力」が急落。最大野党「共に民主党」に大きく水をあけられましたが、最近、与党の支持率が急回復し、ユン氏が拘束された後に発表された最新の調査では野党を3ポイント上回ったのです。
世論の変化について、韓国政治に詳しい神戸大学の木村幹教授は「分断が激しいため、このまま与党の支持率が高まるわけではないが、激しい批判を繰り返す野党にも国民は嫌気がさしていて、分散していた保守派の再結集に繋がったのではないか」と分析しています。

さて、ユン大統領の今後ですが、内乱罪と並行して大統領の「弾劾審判」が進みます。憲法裁判所が弾劾を妥当と判断すれば罷免、つまり失職し、60日以内に次の大統領を決める選挙が行われることになるのです。
実は次期大統領の有力候補といわれる、野党「共に民主党」のリーダー、イ・ジェミョン氏も、現在5つの罪に問われていて、公職選挙法違反の罪では、2024年11月、1審で有罪判決を受けています。
上級審でも有罪となれば、国会議員の地位を失い、大統領選にも立候補できなくなるのです。韓国政治の機能不全を象徴するような事態です。

与野党ともに不透明な国政界の“これから”。
社会の混乱は、しばらく続くことになりそうです。