この冬一番の寒気が日本列島に襲来しました。各地で大雪、凍結などの被害が出ています。

寒気の強さを伝えるニュースや気象庁の発表では、上空◯◯メートルの気温、という表現を耳にします。

でも、なぜ、寒気の強さを上空の気温で表すのでしょうか。

今回の寒気は、「上空約1500メートルに氷点下12度以下のこの冬一番強い寒気」。なぜ、上空の気温を使うのでしょうか。

確かに、地表の観測点の気温を使って寒気の強さを予想できそうですが、実はそう簡単にはいかないのです。

地表だと同じ地域でも、海の近くか内陸か、標高がどれぐらいか、風の通り道かどうかなどで、かなり気温が異なります。この違いに振り回されないために、上空の気温で寒気の強さを決めているのです。

今回の寒気は、「上空約1500メートルの気温」で寒気の強さを表した場合、「氷点下12度以下」という今季一番の強さだったわけです。

ちなみに、上空約1500メートルの場合、氷点下6℃以下が雪の目安、氷点下12℃以下が大雪の目安となっています。

また、高度1500メートルは、比較的地表に近いため、地表の気温と概ね対応していています。高度1500メートル付近の気温が低ければ、地表の気温も低くなると言え、8~15℃足したものが地表付近の気温になります。