30年ぶりに警視庁・保安課は「特別捜査本部」設置 元スカウト「なくなることはないと思う」

女性客にツケ払い=「売掛金」を稼がせるために、ホストがスカウトに女性を紹介し、ホストにも風俗店から紹介料が支払われるケースもあります。

スカウトを通じて風俗店で働き始めた女性は、ホストのために全国に出稼ぎに行くことも。

風俗店で働く女性(20代)
「東北だと秋田県で、西の方だと香川県や広島県。私が(お金を)使いたいというよりかは、『これくらい持ってきて』『これくらい稼いできて』と。『お前のこと金としか見てないんだよ』『何時に仕事行くの。早く行けよ』みたいな」

「悪質ホスト」の被害者支援に取り組む団体にも、多くの相談が寄せられています。

青母連 田中芳秀 事務局長
「完全に人身売買だと思います。ホスト産業の中にスカウトも完全に入っているという形になってきて、借金を抱えることによって(女性が)性風俗に行かざるを得ない状況を作っている。そこが一番問題だと思います」

捜査を担当する警視庁・保安課は「特別捜査本部」を設置。これは1995年、オウム真理教の銃密造を摘発した事件以来、実に30年ぶりのことです。

ただ、新宿・歌舞伎町で活動していた元スカウトの男性は、こう話します。

――ホストと繋がって悪いことをしているようなスカウトに対してはどういう気持ち?

元スカウト(20代)
「止めては欲しいですね、もちろん。けど、なくなることはないと思う。あの街は稼げる街なので、『何をしようが、どう思われようが稼ぐ』っていう人たちが稼ぐ街」