今月(9月)7日に岡山医療センターで小児がんの腫瘍の摘出手術を行ったカンボジアの8歳の男の子が、きょう(28日)退院しました。あす(29日)、カンボジアにむけて出発するということです。


元気な姿で歩くのは、カンボジアに住む8歳のチャンテットくんです。今年1月に「胚細胞腫瘍」という珍しいがんを発症したため、東南アジアなどで医療活動を行うNPO法人「ジャパンハート」の支援を受け来日しました。


カンボジアでは人工心肺などの設備が不十分だったため、岡山医療センターで手術を行うことになりました。



(岡山医療センター 中原康雄小児外科医長)
「大きな合併症がなく、大きな出血なく(腫瘍が)全部とれたということで、大変安心しています。よかったと思っています」

チャンテットくんは右胸に直径13センチの大きな悪性腫瘍があり、肺の血管や心臓とつながる血管を巻き込んでいましたが、9時間に及ぶ手術によって全摘出に成功したということです。

(トゥン・チャンテットくん)
「(日本語で)ありがとうございます」

「(退院したら)学校に行きたい」

(チャンテットくんの父 ポーン・チャントゥーンさん)
「お祝いのための大きなパーティーをしてあげたい」


チャンテットくんは、帰国後カンボジアの病院で抗がん剤治療を行い、経過を観察していくということです。