■逮捕された18歳の男は「ケンカがシンプルに好き」
トラブルになった相手に暴力をふるうという話を、日頃から耳にしたと言います。

少年(16):「(逮捕された18歳の男は)殴ったり蹴ったりする奴。けんかがシンプルに好き」

この事件で、強盗致死で起訴されたのは、被害者の交際相手だった八木原亜麻被告(20)と友人の川村葉音被告(20)。

そして、16歳から18歳の少年ら4人も家庭裁判所に送致されました。

少年ら4人は、川村被告の交際相手とその友人らで、被害者と面識のなかった人物も複数いるとみられています。

■2つの事件に共通する「あいまいな関係性」
4月には旭川市で女子高校生が橋から川に落とされ、殺害された事件がありました。内田梨瑚被告(22)と犯行時19歳の女、16歳の男女2人を含む4人が逮捕されました。事件の発端は、SNSをめぐるトラブルでした。

犯罪社会学の専門家は、2つの事件の犯行グループに年齢のばらつきがある点から、緩いつながりを持った「あいまいな関係性」があったのではと推測します。

摂南大学 犯罪社会学 竹中祐二准教授:
「(グループの)関係性が希薄、あるいは弱いからこそ『自分が離れたら何かされるのではないか』という不安感」

「ふだんの学校であったり家族であったり、そこに居場所が無くて今回のメンバーとの関わりが数限られたつながり。ほかとの関係がそこしかない。ある種の強迫観念が『同調』というものにつながったのではないか」

SNSを中心に、コミュニケーションが変化する中、人間関係の築き方にも影響を与えている一面があると指摘します。

摂南大学 犯罪社会学 竹中祐二准教授:
「地域の中での異年齢集団と遊ぶ機会が少ない。他者と関わって衝突をして人との付き合い方を学ぶ、広い意味での学習の機会というのは乏しくなっている」

江別市の事件で逮捕された18歳の男の友人は、事件について…。

少年(16):「しょうもないことで、人を殺すんだなって思った」

記者:「自分たちがあの場にいたら?」

少年(16):「見てるかな。警察に通報しない。友達捕まるから。それは嫌でしょ」

少年(16):「逃げると思います。関わりたくない。自分もそんなんで捕まりたくない」