2025年が幕を開けた。早いもので、あれから約5年が経過し、2024年の訪日外国人の数は過去最多となり、すっかりあの暗黒の時代が記憶の片隅に追いやられている人も多いかと思う。しかし、決して忘れてはならない。
新型コロナウイルスの存在が中国武漢で明らかになったのが、約5年前の2019年の年末だった。当時はまだ中国国内の問題であり、まさか日本のみならず、世界中を巻き込むパンデミックになることを想像していた人は少なかったと思われる。

コロナウイルスは海を越え、瞬く間に世界中を恐怖に陥れた。かつて映画で見た「コンテイジョン」(2011年公開)の世界が現実となって、社会から人々の動きを奪い、日常を奪い、生き生きとした表情を封印させた。