生活スタイルを変えないように

Q抗がん剤治療はどうでしたか?

梅宮アンナさん「初めて抗がん剤治療を受けたのが7月31日。最初は気持ち悪くなるかと思っていたんですが、その日は全然思っていたよりも大変じゃなかったっていうのは覚えています。ただ、抗がん剤の治療を重ねる度に体に抗がん剤が蓄積されていくので、メンタル的にも肉体的にも辛くなりました。風邪をひかないよう、感染症にならないようにと気疲れしました。やっぱり鬱になります。体は病院で治せますが、心は自分の頑張りがすごく大事。何をしたら鬱になって何をしたら楽しいか考え、生活スタイルを変えないようにしようと思いました。例えば、自分のお世話になっている社長さんの誕生日会にお祝いに行くことをSNSに上げたら『パーティーなんか行って』『そんなところに行くべきじゃない』などと、マスク警察に怒られて、『家でおとなしく治療に専念しろ』とか『そんなところ行っているからだ』といったコメントを書かれました。治療に専念して、治療のことばかり考えていたら、絶対に鬱になると思います」

Q髪の毛が抜け たとき、ショックでは?

梅宮アンナさん「私の抗がん剤は髪の毛が抜けますと言われて、最初はどうしても受け入れられず、髪の毛なくなるぐらいだったら抗がん剤をやめたいと思いました。治療前は髪の毛のことばかり考えていましたが、いざ始まると髪の毛がごそっと抜けるのを体験したいと思いました。それが体験できなかったら逆にもったいないかもと思って…。そして、ある日突然シャンプーして流していた瞬間に髪の毛がごそっと取れました。落ち始めたらもう止まらない、ずっと抜け落ちました。その光景を見た母が泣いちゃって…。あの光景は多分一生忘れることはないです」

Qウィッグやまつげを相当前から準備をされたそうですが

梅宮アンナさん「私の場合は、仕事をしていく上で『ウィッグ』は必要不可欠になると思って、ネットで勉強しましたお店側からも連絡してくれることもありました。自分がつけているのは8万円ぐらいです。日本は遅れていて、アメリカではウィッグ専用美容室があり、色もたくさんあって、その人に合ったものをスタイリストさんが選んでくれる。日本は『がん』だということを言えない社会になっています。言ったら生活が変わったり、相手の態度が変わったりしてしまう。そういうことを自分が『がん』になって初めて知りました。それは良くないと思っていて、私がどこまでやれるかわからないけども、そういう社会を変えていきたいと思っています」