過疎高齢化に悩む広島市の山間にある2つの集落が、この夏からコンニャク作りなどを通して地域の活性化に取り組んでいます。今後は地域の滝を整備、コンニャクを特産品にして人を呼び込もうと夢をふくらませています。
広島市安佐北区白木町市川の山の中にある桧山地区、通称「市川桧山」です。人口30人弱…。家の多くは空き家です。この地区が8日の日曜日、ちょっとにぎわいました。
集会所を訪れたのは、川をはさんで山の向こうにある安佐北区大林町桧山地区、通称「大林桧山」の人たちです。
この2つの桧山地区が集まるのは、広島市が支援する「地域コミュニティ活性化事業」として、この夏から始まって今回が3回目です。一緒に昼食を作って食べるというものです。

この日は、市川桧山で獲れるコンニャク芋を使ってのコンニャク作りをしました。最初は市川桧山の取り組みとしてスタートしたといいます。
市川桧山 佐々木求 自治会長
「家数は少なくなったし、全然、元気がなかったんですが、こうやって集まって、ものを作るということは、みなさん元気になられて。同じやるんなら、あっち(大林桧山)も呼ぼうやということで」
もともと2つの地区は、小学校の学区が同じで盆踊りや「とんど」を一緒にやっていました。
当時の子どもだった 河野美治 さん
「働き盛りの人がけっこうおって、その人たちがとんど組んで、子どもたちがワイワイやるって感じでした」
しかし、20年ほど前から子どもがいなくなり、交流が途絶えていました。
ローストチキン作りで使っているピザ窯は、市の補助金で資材を購入して佐々木会長が手作りしました。この日は、地区外から手伝いに来た人や子ども連れで帰省した人もいて、30人近い参加者でにぎわいました。