“普通の生活”再始動も「ウイルスは変化し続ける」

日本社会を揺るがした新型コロナは2023年春、季節性インフルエンザと同じ5類感染症に分類されました。
マスクも個人の判断に委ねるとされ、2024年4月には治療薬などの公費支援も終了、コロナは一見収束したかに見えます。

尾身茂 理事長
「収束というか、ウイルスがなくなったわけじゃないんですね。医学的にはまだ残ってるけど、医学でゼロにすることはできないから、一定程度の段階になったら、社会を動かすところに舵を切るということが、ゴールになったということだと思います。
社会を動かさないと社会が駄目になる。そろそろ、この病気(新型コロナ)を恐ろしい病気というふうに考えなくて、『普通の生活をするぞ』『戻そう』という、これは『社会の要請』があったと思います」
社会の要請に基づいて再び始まった普通の生活。
しかし尾身さんは、未だ予断は許さないと語ります。

尾身茂 理事長
「普通の病気になったかどうかを判断するには、今の『致死率』『伝播力』ともう一つ『医療への負荷』というトータルで考えないと、この病気が普通かどうか(分からない)。
今のコロナ、ずいぶん致死率が低くなってるけども、感染伝播力は半端じゃない。しかもウイルスが変化し続けているわけです」