円安や物価高などの影響は、伝統工芸品の有田焼にも及んでいます。原料の土や絵付けで使用する顔料、それに窯のガス代など影響は多岐に広がっていて、中には10年ぶりに値上げを決めた窯元もあります。
◆創業200年以上の窯元

佐賀県有田町。創業200年以上を誇る老舗の窯元です。店内に並ぶ色鮮やかな焼き物の数々。世界的にも有名な有田焼が、円安、物価高のあおりをうけて今、価格の見直しを迫られています。何がどれくらいの影響を受けているのか?工場を見せてもらいました。

アリタポーセリンラボ 松本哲社長「土を10月から20%値上げすると、業者から通達があった」
◆「原料と輸送」のコスト高が痛手
来月から値上がりすることになったのが原料の土。現在、有田焼で使われている土は、熊本の天草でとられ有田まで運ばれてきます。

ガソリン価格が上がり、輸送コストが高くなったことなどから値上がりすることになりました。そして、今年に入りますます痛手になっているのがガス代です。
アリタポーセリンラボ 松本哲社長「ずーっと上がっている。ガソリンと一緒で液化石油ガスなので、石油の値段と連動している」

こちらで使っている釜はガス窯。本焼きでは1300度を3日間保つ必要があるため、大量のガスを必要とします。そのガスの価格が3年前と比べ、6割ほど上がっています。














