医療機関で受診の際に提示していた「健康保険証」は2日から新規の発行が停止となりました。マイナンバーカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」へと移行されます。「従来の保険証」の廃止によって、何が変わり、どんなことに気を付ければいいのでしょうか?
「従来の保険証」2日から発行停止
2日、東京都江戸川区にある歯科医院。比較的シニア世代の患者が多い平日午前の時間帯の受付の様子を見てみると・・・

こちらの女性が提示したのは紙の健康保険証。別の女性も、従来の保険証を診察券と一緒に箱に入れました。
患者(70代)
「マイナ(保険証)は年齢的にそっちこっちに忘れたりするから、やっぱり危険だなと思って。(個人情報が)全部つながってるじゃないですか」

午前中に来院した患者6人のうち、保険証とマイナンバーカードが一体化したマイナ保険証を利用したのは1人だけ。マイナ保険証の利用が広がっているとは言えないようですが、今の健康保険証は2日から新たに発行されなくなります。
(Q.従来の保険証の新規発行が2日からできなくなる)
患者(80代)
「そうなった時は不安ですね。病院行くのも、どこに行くのも(マイナカードを)持ち歩かないといけないから。いつどこで落とすかわかんない。今まで通りの保険証でいきます。いけるとこまで」
患者(70代)
「(マイナ保険証は)きっちり義務化って言い方じゃないでしょ。だからすごくあやふや」
(Q.マイナンバーカード発行されてますか)
「してない」

今の保険証も最長1年使うことができるほか、マイナカードを持たない人は、保険証の代わりに配布される資格確認書を提示すれば、これまで通り受診することができます。ただ、現場では混乱も…

喜入友浩キャスター
「2日から紙の保険証が使えなくなると誤解している患者さんもいるようで、こちらの歯科医院では、“紙の保険証まだ使えます”という案内を出しています」
松江歯科医院 扇山隆院長
「患者さんによっては今までの紙の保険証が終わってしまうと思っている方もいるんですよ。かなりいます。なかには捨ててしまってるという話も聞いてます」

院長は、マイナ保険証の利用率が15%しかない今の状況で、従来の保険証を廃止するのは時期尚早だと考えています。
松江歯科医院 扇山院長
「8割9割まで利用率が上がる。そこまで来たら今の保険証の廃止を検討を始めましょうかと、これが本来の流れじゃないかなっていう。丁寧に国民の立場に立った進め方をしていただきたいです」
困惑する声は他にも…