アメリカ半導体大手のエヌビディアが2024年8月から10月期の四半期決算を発表し、売上高純利益ともに過去最高となった。
米半導体「エヌビディア」売上高・利益が過去最高

東京・銀座にある投資家バー。エヌビディアの好決算を受け、投資家たちのお酒が進む。
「もっとエヌビディアに頑張ってほしい。もっと株価全体を押し上げて半導体セクターを、どんどん全体を押し上げてほしい」「私ポートフォリオの大半がエヌビディア。4年以上持っている。5年かな。言えないくらい儲かっている。もうジェンスン・フアンCEO様々」

エヌビディアの今年8月から10月期の売上高は、日本円で約5兆4000億円で前年同時期の1.9倍。純利益は約3兆円で2.1倍、ともに過去最高を更新した。

それにもかかわらず、一部の市場関係者から「期待にやや届かなかった」と受け止められ、株価は11月20日の時間外取引では一時5%程度下落。翌日の通常取引時間では、前日の終値より少し値を上げた。半導体産業の分析が専門の南川明氏は、エヌビディアの好調ぶりについて…

オムディア シニアディレクター 南川 明氏:
エヌビディアのGPU(画像処理装置)がないと、学習ができない。できないというよりは非効率的だと。奪い合いの状態になっている。エヌビディアは非常に今キャッシュリッチな会社で人をどんどん集めて、研究開発もスピードもどんどん速めている。他社がなかなか追いつけないことをやり始めている。今年、来年ぐらいは世界的に生成AIの学習をするためのデータセンター投資というのが継続される。(AI半導体メーカーの)エヌビディアにとっては非常に好調な年になっていくのではないか。

エヌビディアの2024年1月の時価総額は約183兆円で世界6位だったが、今では約552兆円でアップルやマイクロソフトを抜いて、堂々の世界首位。11月8日にはダウ工業株30種平均の構成銘柄に採用され、名実ともにアメリカ株式市場の牽引役となった。アメリカだけでなく、世界から注目されているエヌビディア。

大崎真孝日本代表は今年5月、Bizスクエアのインタビューで、「エヌビディアはどういう役割をこれから果たしていくと思われているのか」という質問に対して「プラットフォームを作るということだと思う。開発の競争がものすごく激しいところで先頭に立つことがものすごく重要。それに開発者の皆さんを巻き込んでいく、そういったエコシステムを作れた企業が強くなっていく」と答えた。

11月13日には、ジェンスン・フアンCEOが来日。日本の製造業に対する期待について語った。
エヌビディア ジェンスン・フアンCEO:
私達は日本の産業と連携してAIを日本に根付かせたい。日本ほどロボット・AI革命をリードするのに優れた国はない。