患者に寄り添う取り組みです。
宮崎大学医学部附属病院は患者や家族が安心して利用できる環境を整備しようと産婦人科外来をリニューアルしました。どのように新しくなったのでしょうか?

特定機能病院として高度な医療機器が備わっている宮崎大学医学部附属病院では命や診療に直接結びつかない施設の整備に対し十分な予算が充てられないという実情があります。

(宮崎大学医学部附属病院 賀本敏行教授)
「(設備投資は)どうしても新しい機械や高度な機器の納入に力が入って、患者さんの身近な待合室のような設備に関してなかなかお金を出せないというそういう状況がある」

そこで、産婦人科では外来の患者や家族が安心して利用できる空間を作ろうと去年、医師や看護師が中心となってクラウドファンディングを実施。

その結果、目標額を上回るおよそ720万円が集まり、今回、待合室に患者がゆったりと座れる新しいイスを設けたり授乳室を男女問わず使いやすいよう改修したりとリニューアルしたということです。

(宮崎市内から・妻)
「皆さんの思いが詰まって雰囲気がさらによくなった外来になった」
(宮崎市内から・夫)
「男性もしっかり参画していくという僕自身の意識づけにもなったし、家族全体で授乳に関わるという意味ですごくありがたい」

宮崎大学病院では、今後より一層、患者に寄り添った診療を実施したいとしています。

(宮崎大学医学部附属病院産科・婦人科 桂木真司教授)
「大変な思いをして来られる中で、実際、外来でリラックスしてもらって、くつろいだ空間を提供できるということが、診療内容だけじゃなくて、その人の病気に対して我々のできることというか、そういうことを少しできたのではないか。外来がきれいになったので、ますます頑張っていきたい」